身近な山も要注意 登山前に受けるべき検査を山岳医に聞く

公開日: 更新日:

「山では何が起こるか分かりません。アップダウンのある山道を歩くことによる心臓への負担に加え、山の高度によっては低酸素でさらに心臓へ負担をかけます。また汗をかいたり、呼吸による水分不足の問題もあります」

 登山初日の午前中に突然死は起きやすく、睡眠不足や過度の飲酒が関連していることも分かっている。前述の男性は残念ながらAEDでも蘇生しなかったが、「倒れた場所の近くにAEDがなかった」というケースもある。

「最近は1人で登山をする中高年もよく見かけますが、何かあった場合、手の打ちようがない。また、“登山の三種の神器”と呼んでいる雨具、ヘッドライト、水分を含む食べ物すら持っていない無謀な登山者もいます」

■とっさの対応が難しい

 橋本院長は、がん体験者の登山活動を支援している。準備をきちんとすれば、がん闘病中であっても安全に登山を楽しめる。しかし、その準備を怠れば、特に中高年は、たとえ“ハイキング気分で行ける身近な山”であっても、いろんな要因が重なって、“最悪の事態”につながる可能性があるのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇