完治まで1年かかることも…中高年は足首捻挫を甘く見ない
「捻挫なんてよくあるケガで、たいしたことない」。若い人はそう考えがちだが甘く見てはいけない。とくに中高年は注意したい。足首の硬い中高年は靱帯に引っ張られた骨が折れたりはがれたりして思わぬ重傷となることもある。中には自由に動き回れるまで1年近くかかるケースもあるというから恐ろしい。「みずい整形外科」(東京・祐天寺)の水井睦院長に聞いた。
先日、日本共産党の志位和夫委員長は散歩中に転倒、右くるぶしを骨折して全治1、2カ月の外傷を負ったという。志位委員長の場合は状況の詳細はわからないためそうとは言えないが、くるぶしの骨折は足首の捻挫が原因で起こることが少なくない。
「足首の捻挫は足首を正しい位置に保つための靱帯が断裂したときに起こります。整形外科では比較的頻度が高い外傷です。足首の関節は構造上、上下には動かしやすいものの、左右に動かしづらい。それでも横方向では比較的外側より内側に大きく動きます。捻挫しやすいのは内側にひねった場合です」
実際、捻挫でもっとも多いのがつま先が下を向いた状態で足首を内にひねる「内がえし」。石を踏んだり、歩道の縁石を踏み外したときなどに起こりやすい。