記憶や運動能力も良くなる? コーヒーの効果とメカニズム

公開日: 更新日:

 カフェインはさらに心臓や肝臓で「闘争・逃走」ホルモンであるアドレナリン系シグナル伝達経路を間接的に活性化して、脈拍を増大。筋肉を収縮させる。肝臓ではグリコーゲンを分解してグルコースを血中に放出するなどの作用がある。そのため、カフェインが体内に入ると元気になる。

 また、アデノシンは脳の中では血管を弛緩させて頭痛を起こす。カフェインはその作用を阻害するため、頭痛薬としても使われている。

「最近はコーヒーを飲むとカフェインの効果で記憶力や運動能力が良くなる、との可能性も指摘されてます。コーヒーは飲んですぐ効果が出るというのは、カフェインが人の体に吸収しやすいからでしょう。大人なら口から入って30分から2時間ほどで最高血中濃度に到達し、その量が半分になるまでに2~8時間程度かかります。しかも、脳幹なども容易に通過するため、全身に作用しやすいのです」

 コーヒーはお酒などと同じ嗜好品で、普通の食べ物と違ってすぐにおいしさを感じる。普通の食べ物は味覚や臭覚などの神経を経由して快楽神経を刺激するが、嗜好品に含まれる成分は薬理作用があり、脳の快楽神経を直接刺激するからだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    フジテレビ「第三者委員会報告」に中居正広氏は戦々恐々か…相手女性との“同意の有無”は?

  3. 3

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  4. 4

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  5. 5

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  1. 6

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 7

    冬ドラマを彩った女優たち…広瀬すず「別格の美しさ」、吉岡里帆「ほほ笑みの女優」、小芝風花「ジャポニズム女優」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」