記憶や運動能力も良くなる? コーヒーの効果とメカニズム

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 カフェインはさらに心臓や肝臓で「闘争・逃走」ホルモンであるアドレナリン系シグナル伝達経路を間接的に活性化して、脈拍を増大。筋肉を収縮させる。肝臓ではグリコーゲンを分解してグルコースを血中に放出するなどの作用がある。そのため、カフェインが体内に入ると元気になる。

 また、アデノシンは脳の中では血管を弛緩させて頭痛を起こす。カフェインはその作用を阻害するため、頭痛薬としても使われている。

「最近はコーヒーを飲むとカフェインの効果で記憶力や運動能力が良くなる、との可能性も指摘されてます。コーヒーは飲んですぐ効果が出るというのは、カフェインが人の体に吸収しやすいからでしょう。大人なら口から入って30分から2時間ほどで最高血中濃度に到達し、その量が半分になるまでに2~8時間程度かかります。しかも、脳幹なども容易に通過するため、全身に作用しやすいのです」

 コーヒーはお酒などと同じ嗜好品で、普通の食べ物と違ってすぐにおいしさを感じる。普通の食べ物は味覚や臭覚などの神経を経由して快楽神経を刺激するが、嗜好品に含まれる成分は薬理作用があり、脳の快楽神経を直接刺激するからだ。

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