<8>B型には及ばないものの…O型は胃がんにもかかりにくい
しかしその後、中国や台湾で行われた大規模疫学調査でも、B型(とAB型)の胃がんリスクはO型とほとんど同じか、やや低いという結果が出ています。たとえば17年に上海から発表された論文によれば、A型はO型よりも1.2倍ほど胃がんのリスクが高い一方、B型とAB型は0.9倍、1.0倍となっています。また別の研究では、A型はピロリ菌感染が1.4倍も高いことが示されたのです。上海の血液型分布は、A型31%、B型27%、AB型10%、O型32%で、日本人の血液型分布と似ていることから、これらの結果は我々にとって参考になるはずです。
ちなみに11年に日本で行われた小規模な研究によれば、胃がんにもっともなりにくいのがやはりB型(とりわけBO型)で、AA型がもっともなりやすい(BO型の1.9倍、OO型の1.4倍)という結果になっています。
どうやら胃がんに関しては、A型が一番かかりやすく、B型がもっともかかりにくい傾向にあるようです。