慢性的な痰が喉に…CT検査で調べるのは「鼻」と「肺」
肺気腫と慢性気管支炎を総称して、慢性閉塞性肺疾患(COPD)といいます。たばこの生活習慣病ともいわれ、進行はとてもゆっくり。息切れや息苦しさのほか、慢性的な痰や咳を伴います。
たばこそのものが痰や咳を起こしますから、病気を連想しにくいのです。
こちらの病気をチェックするときは、何よりも呼吸機能検査のスパイロメトリーで、胸のCT検査も重要です。スパイロでは、1秒に吐く量を調べて、全体の70%を下回るとよくありません。
気管支の炎症によって組織の破壊が進むと、痰に血が混ざることがあります。その場合は、気管支拡張症が疑われ、造影剤を用いたレントゲン検査をプラス。
こうしてみると、慢性的に痰が長引く病気は、こじれると厄介なことが分かるでしょう。痰はありふれた症状ですが、軽く見ないこと。後鼻漏がある人は、すぐに検査を受けることが無難です。
梅田悦生・赤坂山王クリニック院長