著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

水を飲めば肥満予防できるかも 3200人5年追跡調査の結果は

公開日: 更新日:

 過去の文献報告によれば、水分摂取が摂取カロリーの低下をもたらし、肥満の予防に効果的である可能性が示唆されています。

 実際、水を飲んで空腹がまぎれたという人は多いはずです。

 水の摂取と過体重(肥満ではないが標準体重よりも太っている状態)との関連性を検討した研究論文が、日本疫学会誌の電子版に3月16日付で掲載されました。

 この研究は標準体重(体格指数<BMI>が平均21)であった18~65歳の3200人が対象となり、1日当たりの水の摂取量(1杯を240ミリリットルと定義)と過体重(BMI24以上)のリスクの関連が検討されています。なお、結果に影響を与えうる、年齢、教育水準、喫煙状況、睡眠時間、身体活動量、エネルギー摂取量などの因子で統計的に補正を行って解析しています。

 5年にわたる追跡調査の結果、1日の水の摂取量が2~3杯の群と比較して、4~5杯で26%、6杯以上で45%、統計学的にも有意に過体重のリスクが低下しました。また、摂取量ごとの過体重リスクを検討したところ、水の摂取が1杯増加するごとに男性で6・5%、女性で8・4%、過体重リスクが低下することも示されました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇