75歳以上は20%消失 Y染色体は加齢とともに消えていく
ミツバチのオスの役割はただひとつ、未婚の女王蜂と交尾することに尽きます。そして役目が終われば、寿命が尽きるまでニートとして過ごします。
ミツバチの世界で実際に働いているのはメスですが、われわれ男はよく働きバチにたとえられてきました。お揃いのスーツを着て朝から晩まで働く姿は、確かに働きバチに似ています。
しかし、定年を迎えたことから、染色体レベルでも実生活でも、役割を終えたオスのミツバチに近づいていくのです。ですから、よほど気を付けていないと、いつの間にか活力を失って、ボーッと死を待つのみになってしまいます。そういう意味からも、男性をミツバチにたとえるのは、あながち間違っていないかも。
それはともかく、人間の場合、Y染色体が喪失すると、健康上の問題が持ち上がってくることが、少しずつ分かってきました。何とY染色体の喪失率が高い人ほど、重大な病気にかかりやすくなるらしいのです。