著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

英専門誌で報告 睡眠不足は人間関係を妨げ仕事にもマイナス

公開日: 更新日:

 仕事が忙しいと、どうしても睡眠時間を削って、仕事をするということになりがちです。睡眠不足が続けば、体はだるくなり、風邪などもひきやすくなることは、皆さんも実感があるのではないかと思います。つまり、当たり前ですが睡眠不足は体によくありません。

「そんなことを言っても、仕事が終わらないのだから仕方がないじゃないか」と言われるかも知れません。しかし、実は睡眠不足は意外に大きな影響を、仕事自体にも与える可能性があるのです。

 2017年の英国王立協会が刊行する自然科学の専門誌に、興味深い研究結果が報告されています。2日間4時間の睡眠しか取っていない時に顔写真を撮影して、それを関係のない122人に評価してもらったところ、十分に睡眠を取った時の写真と比較して、その人と関わりたくない、と思う人が多くなっていました。

 個別の特徴で見ると、寝不足の人は当然眠そうに見え、それに加えて魅力がなく、不健康にも見えていました。ただ、こうした特徴だけで、その人と関わりたくない、という判断がされていたわけではなく、科学的に分析できないことを、人間の脳は瞬時に判断して、そうした結論を出しているようなのです。2日くらい徹夜をしても、それだけ早く仕事が終われば、周囲の人の評価も上がるように思いがちですが、睡眠不足はそれ自体が人間関係を妨げ、仕事にマイナスの影響を与えるのかも知れません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース