9月にジョギングを始めてはいけない 医師が挙げる理由5つ
整形外科医の中には、ジョギング・ランニングブームの影響で、膝痛を主症状とする変形性膝関節症の患者が将来急増するだろうと指摘する人もいる。
次に、心臓へのダメージだ。09年、東京マラソン出場中のタレント・松村邦洋(当時41)が15キロ地点手前で倒れ、一時心肺停止状態になった。
「ダイエット目的で走り始める人もいますが、心停止を起こし、命に関わる恐れがある」
さらに、長時間の有酸素運動は活性酸素という老化を促進させる物質を体内で過剰に発生させる。活性酸素は細胞を攻撃し、がんなどのさまざまな病気の発症につながる。
加えて、長時間の有酸素運動でストレスホルモンが出て食欲を増進させる。「走ったから、ハイカロリーのものを食べても大丈夫だろう」とつい考えてしまう、気持ちの作用もある。“食欲の秋”がそれを加速させたら本末転倒だ。
「これまで運動習慣がない人、太っている人は、走ってはいけません。やるならウオーキング。健康維持にもいいし、ダイエット効果や認知症予防も期待できます」
笹川スポーツ財団の調べによれば、昨年の年1回以上のジョギング・ランニング実施率(20~70代)は9・3%で、男性に至っては、12・9%。ジョギングブームはいまだ健在だが、安直に乗っかってはいけない。