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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

大腸がん<5>切除不能進行再発の抗がん剤治療は5段構え

公開日: 更新日:

 その抗がん剤治療(切除不能進行再発大腸がんに対する薬物療法)ですが、術後補助化学療法と比べて使える薬と処方がかなり多いですし、治療ガイドラインが更新されるたびに増え続けています。新薬が続々と承認されているのと、既存薬のより効果的な組み合わせ(併用療法)の開発が進んでいるためです。

 初版(05年)には、FOLFOX療法、FOLFIRI療法、5―FU/LV療法など5種類の処方が載っていました。しかし当時は1次治療、2次治療といった概念がなく、使う順番については書かれていませんでした。

 それが最新版(19年)では、1次治療だけでも13処方ありますし、何と5次治療まで整備されているのです。20世紀のうちは、大腸がんの抗がん剤治療は効果が少なく副作用ばかり強いとして、厳しい批判にさらされていました。もちろん今でも副作用は大きな課題として残されていますが、腫瘍縮小効果や、とりわけ余命延長が大きく改善されつつあるのは確かです。

【連載】ガイドライン変遷と「がん治療」

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