前立腺がん治療の一つが「何もしないで様子を見る」こと

公開日: 更新日:

 前立腺がんでは手術や放射線治療、ホルモン療法がありますが、副作用や後遺症はゼロではありません。治療後、排尿障害や勃起不全(ED)が起こり、生活の質が著しく下がる人もいます。「監視療法」を選択すると、治療による合併症がなく、生活の質が維持される利点があります。がんの進行が遅いほど治療しないメリットを得やすくなります。

 米ミネソタ州立大学などの研究チームの分析結果によると、死亡リスクの差は「監視療法」群より手術群の方が約5%低かったものの、統計上は有意な差ではない。逆に排尿障害や勃起不全の症状を起こした人は、手術群の方が明らかに多かった。前立腺がんは、高齢男性が多くかかるがん。死亡率にあまり差がないのなら、自分の「余命」を考えて、「治療」か「監視療法」か、選択することは大切です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…