遺伝子の本体「核酸」を用いて遺伝子発現を制御する画期的な薬
DMDはDMD遺伝子の一部が生まれつきないという異常によって、遺伝子の発現が途中でストップしてしまいます。そのためDMD遺伝子が発現できず、その産物であるジストロフィンが正常に作られなくなって起こります。
ビルテプソはDMD遺伝子に結合することで、遺伝子発現のストップを解除します。その結果、ジストロフィンが作られるようになり、筋肉の変性と破壊を防ぐのです。
核酸を用いて遺伝子発現をコントロールするという点は遺伝子治療薬ならではで、非常に画期的といえます。これまで有効な薬がなかったDMDの治療における一筋の光として、その効果が期待されています。
(おわり)