それだけで命に関わるケースも…「脱水」を軽く考えるな
脱水を起こしやすくなるこれからの季節は何より予防が大切だ。
高瀬氏は、水分補給のために水をがぶ飲みすると脱水を加速させかねないので避けるべきだと指摘する。
「水やお茶など電解質がほとんど入っていない飲料を大量摂取すると、体液が薄くなります。すると体は水分と電解質濃度のバランスを保つために利尿作用を促し、水分と一緒に電解質も排泄し、脱水を悪化させるのです。スポーツドリンクやソフトドリンクもNG。熱中症を含む軽度~中程度の脱水が起きたときに必要な炭水化物(ブドウ糖)は1・35~2・5%で、それらは糖分が多過ぎるのです」
常備すべきは経口補水液で、点滴代わりにバランスよく塩分(電解質)と糖分を補給できる。
「適度な運動も効果的で、イチオシはスクワットです。加齢に伴って体液の貯蔵庫である筋肉量が減るため、体内に体液を蓄えづらくなります。体内で最も太く大きな太ももを鍛えて、加齢による筋肉量の低下を緩やかにするのです」(高瀬氏)
たかが脱水と軽く考えず、予防に努めたい。