子供の「眠れない」を放置すると不登校や成長の妨げを招く

公開日: 更新日:

「ADHDでは5割、ASDでは5~8割に睡眠障害がみられるとの報告があります。理由ははっきりと分かっていませんが、脳内の神経機能の低下が睡眠障害を引き起こしているのではないかと考えられています」

 睡眠障害では子供にしろ大人にしろ、まず「睡眠衛生指導」が行われる。要は睡眠の質を高めるための行動を意識付けることで、前述のように「早寝早起き」「朝、太陽光を浴びる」「規則正しい食生活」など。

 ただし、これだけでは不十分なケースが少なくない。検討されるのが、脳の松果体という部分から分泌されるホルモン「メラトニン」の使用だ。

「神経発達症の子供ではメラトニンが体内時計の乱れを改善し、入眠潜時(入床から入眠までの時間)を短縮すると分かっています」

■初の子供向けメラトニンが承認

 しかし日本ではこれまでメラトニンは薬として承認されておらず、試薬やサプリメントの個人輸入で用いるか、2010年に大人の睡眠障害に承認されたメラトニン受容体作動薬ラメルテオンを、使用量を少なくして子供に用いるかだった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇