1日でも長くリングに…格闘家のノブハヤシさん白血病を語る
幸いなことに最悪の事態とはならず、抗がん剤治療は半年で終わり、7月には退院。僕も関係者も、その時点で少し白血病をなめていました。3カ月後の10月にはエキシビションで1ラウンドマッチをこなし、次の試合に向けて準備も進めていたのです。
■「引退するにしても復帰してから」としか考えていなかった
そんな12月、定期的に受けていた「マルク」という骨髄検査で数値に異常が見つかり、「再発」を告知されました。体はすこぶる元気だったので「なんで?」という思いでした。
こうなると、もう骨髄移植しか治療法がないそうで、「やるしかない」と決意しました。1月から入院して抗がん剤で半年かけて自身の免疫力を徹底的にやっつけて、“僕をゼロ”の状態にしてから移植手術となりました。そうしないと新しい骨髄を“僕”が攻撃してしまうからです。
僕がラッキーだったのは、徳島に住む姉と白血球の型が合ったこと。ドナーがすぐに見つかったことで手術のめどが立ち、スムーズに移植ができたのです。僕の体が大きいので骨髄もたくさん必要だったらしく、姉は可能な限りギリギリ目いっぱい取られたようです。