サッカー選手の松本光平さん 外傷性の両眼の障害との闘い
松本光平さん(プロサッカー選手)=外傷性黄斑円孔・外傷性網膜剥離
見た目はわかりませんが、右目は真っ白で何も見えていませんし、左目もぼんやりとかすんだ感じ。前に人がいることは分かりますが、顔のパーツはあまり見えていません。この先も元の視力を取り戻せる可能性はほとんどありません。
でも大丈夫。僕は右サイドバックというポジションなので、右側はサイドラインしかないわけで、最悪、左側が少しでも見えればサッカーはできるなと思っています(笑い)。
事故が起こったのは今年の5月半ば、ニュージーランドの選手寮のガレージでした。コロナ禍で練習もないので、1人でトレーニングしていたのです。ボートを漕ぐような格好でチューブを全力で引っ張っていたその時、チューブを固定していた金具が外れて僕の右目を直撃しました。一瞬、変な声が出てしまったくらい痛みを感じ、痛すぎて右目を押さえてしばらくうずくまってうめいていたと思います。
その後、恐る恐る鏡を見ると、全部がぼやけていました。そこで初めて左目も負傷していることに気づいたのです。外れた金具とともに飛んできたチューブが左目にも当たっていたのです。