高タンパクで低カロリーの「鮭」は皮まで食すべし
鮭のシーズン到来だ。ノルウェー産やチリ産など海外の養殖ものは一年中出回っているが、旬の天然ものはひと味もふた味も違う。
シーズン当初、一部地域で水揚げ高の減少が伝えられたが、水揚げの中心地、北海道全体で見ると秋が深まるにつれて漁獲高は増えてきている。北海道連合海区漁業調整委員会の発表によれば、9月10日の段階では対前年同期で92・2%だったが、10月31日現在では微増となっている。根室、えりもエリアでの水揚げ高は低調だが、オホーツク海沿岸、日本海沿岸での水揚げ高は前年を上回っている。総漁獲尾数は1489万7267尾、前年同期は1437万8778尾で対前年比103・6%だ。
今後、北海道以外のエリアでも水揚げが増えるが、改めて「尾」で見てみると、鮭が日本の食文化に欠かせない食材であることを改めて実感する。
ひと口に鮭といっても、シロサケ、ベニザケ、カラフトマス、ニジマス、アトランティックサーモン、トラウトサーモンなど種類はさまざま。同じ種類で色や形の違い、地域によって数多くの呼び名があるが、高タンパク、低カロリーの優れた食材だ。この季節、もっともポピュラーなのがシロサケで、正月に食する新巻き鮭の多くはこのシロサケ。内臓をくりぬいて、塩漬けにして干した日本人に愛される保存食だ。