新型コロナウイルスの感染拡大により、喘息の病状が悪化し、入院件数の増加が懸念されていましたが、意外にも件数は大きく減少していました。
つまり、コロナ禍において、喘息を患う人の多くが病状を良好に維持できていた可能性が示されているのです。この原因として、論文著者らは適切な感染対策などによる健康状態への配慮、喘息治療薬をきちんと使用していた人の増加、外出が減ったことによる大気汚染物質へ接触する機会の減少などを挙げています。
喘息の病状を良好に保つうえで、人の行動や環境への配慮が重要であることを示唆する、貴重な報告といえるでしょう。