遺伝子が関係?風邪のひきやすさは生まれつき決まっている
風邪が流行する季節になりました。今年はインフルエンザや一般的な風邪以外に、新型コロナウイルス感染症もあり、症状だけからは見分けのつかないこともあるので、例年以上に注意が必要です。
毎年必ず何度か風邪をひく、という人がいる一方で、「生まれてから一度も風邪をひいたことがない」と豪語する人もいます。生まれてから一度も……というのは大袈裟だと思いますが、実際に風邪のひきやすさに個人差があることは事実です。
特定の病気で風邪をひきやすい、という人もいます。その代表は気管支喘息で、喘息の人は風邪をひきやすく、重くなりやすいということが知られています。
それでは、風邪のひきやすさは何で決まるのでしょうか? 完全に解明はされていませんが、体を守っている「免疫」という仕組みの遺伝子に、その秘密があるのではないかと考えられています。
今年の呼吸器科学の専門誌に、それについての研究結果が発表されています。喘息のある人とない人、合わせて約300人を長期間調査したところ、喘息の患者では風邪をひく回数が多いことが確認されました。さらに風邪ウイルスの感染を抑える免疫系の遺伝子の働きが、喘息の患者では低下していることも確認されたのです。
風邪のひきやすさは、どうやら生まれつき決まっている部分が大きいようです。