食道<上>専門医が教える胃食道逆流症の原因と5つの改善策
典型的な症状は「胸やけ」、胃液が口や喉まで逆流してくる「呑酸」、喉の「つかえ感」、胸が締めつけられるように痛い「胸痛」だ。今や日本人の5~10人の1人がかかっていると推定されており、「新国民病」とも呼ばれている。
消化器病専門医である「山村クリニック」(東京都文京区)の山村進院長が言う。
「胃食道逆流症とは、胃液や食べたものが胃から食道に逆流して起きる病気の総称です。内視鏡検査をして、食道に炎症が認められるものを『逆流性食道炎』、炎症が認められないものを『非びらん性胃食道逆流症』と呼びます。いずれにしても胃液の逆流と停滞で起こり、それには食生活、加齢、姿勢、体形、ストレス、現在の持病や過去の病気など、さまざまな要因が関係します」
■胃がん予防のための除菌が原因になることも…
関係する過去の病気としては、ピロリ菌の除菌治療を受けたばかりの人。ピロリ菌は胃がんや胃・十二指腸潰瘍の原因になるので除菌した方がいいが、一時的に胃食道逆流症になりやすくなる。