「老衰」が日本人の死因3位に浮上 なぜ増えているのか?

公開日: 更新日:

「しかも、老化した細胞から特殊な免疫物質が分泌されることで、周りの細胞の老化が促進されるとともに、全身に炎症が起きるようになります。そうなると、今までできていたことができなくなる、体が痛いなどの症状が表れます。やがて食事をしても体が栄養を受け付けなくなり、全身の機能が衰弱していきます。そして命を維持することができなくなるのです」

■安らかな死にはお金も必要か

 よく、老衰死は苦しみが少なく、平穏だといわれる。それは痛みを感じる感覚器やそれを脳に伝える神経、脳までも他の臓器と同様にその機能を衰えさせるからだ。老衰死する人は、亡くなる5年ほど前から食が細くなり、1年ほど前になるとその傾向がより顕著になる。やがて床に伏すようになり、水分すら取らなくなり、枯れるようにして亡くなるのが一般的だ。また脳の働きが低下するため、認知症を併発する人も少なくない。

 しかし、なかには映画のワンシーンのように眠るように逝くケースもある。先月12日に亡くなった作家・半藤一利さんの死因も老衰で、死の直前まで30分ほど奥さまと会話していたという。07年に亡くなった宮沢喜一元首相も亡くなる日の朝まで新聞を読んでおり、気が付いたら亡くなっていたという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース