著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

ワッキーは中咽頭がん克服も 化学放射線療法の副作用とは

公開日: 更新日:

 その副作用は主に口の粘膜の炎症で、味覚障害や唾液の減少が多く、声が出にくくなることもあります。ワッキーさんは食べ物を飲み下せず、入院中に胃に管を通して栄養を注入する胃ろうを一時的につけたそうで、体重は10キロ減少。退院後も痛みが残ったようで、「へんとうを腫らした時を強くした感じ」と表現しています。

 そういう副作用も少しずつ回復。恐らく11~12月には良くなっていたのではないでしょうか。ここまで復帰を延ばしたのは、声を使う芸人として万全を期したのだと思います。

 HPVは、子宮頚がんを起こすウイルスで、セックスによって男性も感染します。男性が感染すると、尖圭コンジローマや中咽頭がん、陰茎がん、肛門がんなどを発症しやすい。そのため、欧米でHPVワクチン接種は女性はもちろん、男性も対象に。

 日本も遅ればせながらHPVワクチンのひとつ、ガーダシルが、9歳以上の男性に適応拡大されています。その接種で中咽頭がんリスクは半分程度になりますから、男性も接種するとよいでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇