肺<上>ティッシュ飛ばしテストと呼吸筋ストレッチで衰え改善
呼吸筋は約20種類あるが、主な呼吸筋は「肋間筋」と「横隔膜」。補助的なものとして「腹直筋」や「胸鎖乳突筋」などがある。
肋間筋は肋骨と肋骨の間にある筋肉で、息を吐くときに使う「内肋間筋」と、吸うときに使う「外肋間筋」がセットになっている。
この肋間筋を使う呼吸が、上体を起こした状態ですることが多い「胸式呼吸」になる。
横隔膜は肋骨の下端にあるドーム状の大きな筋肉。横隔膜が縮むと下に動いて肺が大きく膨らみ、緩むと上に動き肺がしぼむ。この横隔膜を使った呼吸が、あおむけに寝たときに自然と起こる「腹式呼吸」だ。
「呼吸筋の状態は、医療機関でスパイロメーターという機器を使い、肺活量や吐く勢いを調べることで『肺年齢』として詳しく把握することができます。家庭で行える肺年齢を調べる簡易的な方法に『ティッシュ飛ばしテスト』があります。しかし、やり方が悪いと正確性に欠けるので、判定はあくまで目安として理解してください」
「ティッシュ飛ばしテスト」のやり方はこうだ。テーブルの上にティッシュペーパーを1枚ふんわりと置き、120~180センチくらい離れた位置から思いっきり息を吐く。どれくらい離れた位置からティッシュを吹き飛ばせたかを確認する。ティッシュからの距離とおおよその肺年齢は次のようなものだ。