肺<上>ティッシュ飛ばしテストと呼吸筋ストレッチで衰え改善

公開日: 更新日:

 肺は、血液を介して酸素と二酸化炭素を交換している器官。吸い込んだ空気が通る気管は2つに分かれて気管支となり、左右の肺に入るとさらに枝分かれを繰り返して細くなり、左右合わせて100万本以上になる。

 その気管支の先端には「肺胞」と呼ばれる小さな袋がブドウの房のようにいくつも付いている。肺胞ひとつの大きさは直径0・2~0・5ミリほどで、成人では片方の肺に3~5億個あるとされている。

 この肺胞の壁には肺動脈や肺静脈につながる毛細血管が網の目のように張り巡らされていて、ここで酸素と二酸化炭素のガス交換が行われる。肺機能のピークは健康な人でも20歳前後で、その後は加齢とともに少しずつ低下していく。

 しかし、衰えていくのは肺という臓器自体だけではない。日本呼吸器学会指導医・専門医で「池袋大谷クリニック」(東京・豊島区)の大谷義夫院長が言う。

「肺は、自ら膨らんだり縮んだりすることができません。肺の周囲にある呼吸を行うための筋肉が、肺の収まっているスペース(胸郭)を動かして肺を膨らませたり、しぼませたりしています。この呼吸に使う筋肉を総称して『呼吸筋』といいます。呼吸筋も20代をピークに、だんだん衰えてきます。呼吸筋が衰えると、少しの運動で息苦しくなったり、気管に入った病原体を吐き出す力=咳が弱まるので、病気のリスクが高まります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…