ワクチン接種で1億円が当たる…それでも集団免疫が危うい理由
しかしあまり知られていないのは、こうした対策ではカバーできない層が存在することです。国が定める最低賃金レベルの時給で働いている貧困レベルすれすれか、それ以下のいわゆるワーキングプアが該当します。1時間でも時給を失うのが痛手なだけでなく、週末も働いていたり、子供の世話などでワクチンを打ちにいきたくても、まったく自由になる時間がない層です。
アフリカンアメリカンなどピープル・オブ・カラーが多く、コロナで最も犠牲になっているのも彼ら。国勢調査の推計ではこうした層が3000万人もいて、ワクチンを拒んでいる層より多いことも分かっています。
集団免疫を達成するために、取り残された彼らにどうやってワクチンを届けるかが今後の大きな課題となっています。