著者のコラム一覧
奥田研爾横浜市立大学名誉教授

1971年横浜市立大学医学部を卒業後、米国ワシントン大学遺伝学教室、ハーバード大学医学部助教授、デューク大客員教授、スイスのバーゼル免疫研究所客員研究員として勤務。2001年横浜市立大学副学長、10年から名誉教授。12年にはワクチン研究所を併設した奥田内科院長。元日本エイズ学会理事など。著書に「この『感染症』が人類を滅ぼす」(幻冬舎)、「感染症専門医が教える新型コロナウイルス終息へのシナリオ」(主婦の友社)、「ワクチン接種の不安が消える コロナワクチン114の疑問にすべて答えます」(発行:日刊現代/発売:講談社)のほか、新刊「コロナ禍は序章に過ぎない!新パンデミックは必ず人類を襲う」(発行:日刊現代/発売:講談社)が8月に発売される。

同じ「mRNAワクチン」でも製薬会社によって違いがあるのか

公開日: 更新日:

 米バイオテクノロジー「ノババックス」は14日、新型コロナウイルスワクチンの大規模臨床試験で90・4%の有効性を確認したと発表した。9月末までに米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可を申請するという。日本政府は2022年に同社から1億5000万回分のワクチンを購入する方針だが、今年度は「ファイザー」「モデルナ」「アストラゼネカ(国内では当面見送り)」の各社製に頼るほかない。

【Q】一部自治体では今月中にも64歳以下の一般接種が始まる。大規模接種会場で接種する場合ワクチンはモデルナ製だが、自治体の集団接種会場ではファイザー製だ。同じmRNAでもモデルナとファイザーでどんな違いがある?

【A】「ファイザーはマイナス70度の冷凍保存が必要なのに対し、モデルナはマイナス20度あるいは、冷蔵庫でも約1カ月保管ができます。そのため、病院ではモデルナ社が使いやすく、かかりつけ医で受ける場合もモデルナになる可能性もあります。両社とも3万人の治験データを発表していますが、副反応の重症度でいえば、ファイザーは100万人に対して11・1人、モデルナは400万人に10人がアナフィラキシー症状を起こす可能性が指摘されていて、接種後の腕の痛みや発熱症状などはモデルナの方がやや高い。対象を日本人に限ると、慶応大学のグループによる1万人調査があります。その中間発表によると、アナフィラキシーと思われる症状はモデルナで5人、ファイザーではそれ以下となっています」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  3. 3

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  4. 4

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  5. 5

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  1. 6

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  2. 7

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差

  3. 8

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  4. 9

    フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?

  5. 10

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された