予備軍の中でも脳卒中・心筋梗塞のリスクがより高い人は?
糖尿病予備群とはいえ糖尿病が確定していない人では、75グラム経口ブドウ糖負荷試験を受けるのは、現実的ではないでしょう。半日は会社を休んで行かなくてはなりませんからね。
食後の血糖値がどうかを調べるには、持続自己血糖測定器(商品名リブレ)を購入して測ってみるのが、一番手っ取り早いと思います。自分自身で操作して血糖モニタリングを行える機器で、インターネット上でも手が出やすい値段で販売されています。
食後の血糖値が高ければ、糖尿病予備群であっても、より一層気を引き締めて対策を講じなければなりません。日本では、75グラム経口ブドウ糖負荷試験の2時間値が高いタイプの糖尿病予備群の人は、「ボグリボース」というαグルコシダーゼ阻害薬0・2ミリグラムが保険適用になっています。この薬の糖尿病(2型)の発症予防効果は40・5%程度とされています。
ただし、糖尿病と同様に、糖尿病予備群も、薬を飲めば万事OKではありません。生活習慣改善が不可欠です。フィンランド、アメリカ、中国、インド、日本などで行われた研究で、食事・運動療法や減量をきちんと行った人は、行わなかった人と比べて糖尿病発症リスクを29~67%下げられるといわれています。