著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

上限を超えればそれ以上治療費がかからない「在がん制度」

公開日: 更新日:

 在宅医療を取り巻く環境は常に目まぐるしく変わっています。診療報酬は2年に1回改定が行われますが、これはその時の経済情勢、治療方法の進化やケア技術の向上、さらには新薬の登場などを適切に反映させるためのものです。

 例えば2014年の改定時には、老人ホーム、グループホーム、サービス付き高齢者住宅などへの訪問診療時の診療報酬が、一軒家の4分の1に改められました。

 というのも、在宅医療は本来、自宅での療養をサポートするもの。しかし、診療報酬をより効率良く得ようと老人ホームなどでのサービスが過度になる流れが出てきたためで、それを食い止めるのが目的だったのでしょう。いずれにしても、在宅医療を巡る環境の変化は、一番困っている患者さんや、そのご家族にとって使い勝手の良いものへとブラッシュアップされていかなければならないと思っています。

 そんな中、在宅医療を受けようとする特に末期がんの患者さん、そのご家族を支える仕組みで「在宅がん医療総合診療料」(在がん)というものがあります。

 これは、食べ放題や携帯電話のかけ放題みたいに、訪問診療と訪問看護のサービスが受け放題となる診療料のプランで、その都度追加される出来高制料金とは異なり、1週間を単位としたパック料金になっています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…