著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

在宅医療が病院と大きく違うのは、コミュニケーションの多さ

公開日: 更新日:

 在宅医療をスタートさせておおよそ1年半後、老衰で静かに旅立たれた96歳の男性。その方は、妻と2人暮らし。実直で寡黙な元銀行マンでした。

 療養中は、社交的でおしゃべりが大好きな明るい性格の奥さまと、私たちの会話を常にニコニコしながら聞いていた旦那さん。

 そんな奥さまから少しずつ伺った話によると、旦那さんは6人兄弟の長男でしたが、本人が大学生の時にお父さまが亡くなり、兄弟の親代わりとなって弟たちの面倒を見たそうです。本人が奥さまと結婚した時には、一番下の弟さんが中学生だったとか。

 奥さまとは銀行員時代の職場で出会ったということですが、当時は銀座店に転勤になっており、デートはもっぱら銀座だったとか。

 奥さまは女子校育ちで、男性と話すのはドキドキだったけど、嫁いだ時に家に兄弟がいっぱいいて楽しかったと、懐かしそうに旦那さんとのなれ初めを話されていました。

 そんな奥さまが旦那さんが旅立たれた後、しばらくして私たちに語った言葉が印象的でした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」