京大が2年後実用化へ 打率10割!治療効果予測システムの実力
京大グループが目指す「治療効果予測システム」はまったく違います。
培養したがん細胞に使われている薬剤を試して効果のある薬剤を判定するので、打率10割といえるでしょう。
グループは、大腸がんから研究を進める方針のようです。その大腸がんでは、たとえば抗がん剤の組み合わせとして、FOLFOX(フルオロウラシル+レボホリナート+オキサリプラチン)とXELOX(カペシタビン+オキサリプラチン)がありますが、患者さんごとの効果はやってみないと分かりません。
しかし、今回のシステムなら、白黒がハッキリつきます。効果判定した治療の順位もつくので、必ず臨床に役立つ結果が得られるのです。
がんの化学療法は、従来の抗がん剤に加えて、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤など新薬が続々と登場。それぞれの使い分けががんごとに細かく決まっていますが、それぞれの効き目は個人差が大きい。効いたらよしですが、ダメなら次を。そうやって最適な薬を見つけると、経済的にも肉体的にも負担が重くなります。