28カ国で同時多発的な感染を確認…「サル痘」世界的流行への違和感

公開日: 更新日:

 これらの国ではまだ死者が確認されていないが、サル痘が風土病になっているアフリカ諸国では今年に入って66人の死亡が確認されている。

 日本をはじめ諸外国では警戒しつつある。ただ、米国疾病対策センター(CDC)も「市中感染が起こる公算は大きいものの、全般的な公衆衛生上のリスクは引き続き低い」と冷静さを装いつつ、医療従事者に感染が疑われる人には検査するよう勧めている。WHОも同様だ。その一方で、WHOは先週、専門家500人以上が参加するサル痘に関する会議を開催している。

■テロの可能性はないのか?

 なぜ感染力が弱いはずのサル痘が、世界中に広がっているのか? ウイルスに詳しい研究者が匿名を条件に言う。

「可能性は2つあります。ひとつはサル痘ウイルスの遺伝子の一部が自然界で変異して感染力を増した可能性です。それならば、もっと大騒ぎになるはずです。もうひとつは考えたくはありませんが、テロの可能性です。サル痘ウイルスは天然痘ウイルスの仲間で撲滅された天然痘に似た症状があり、多くは軽症でありながらも重症化して亡くなることもある。そのため以前からバイオテロリズムに使用されることが懸念されてきました」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」