「高血圧」「心臓病」の人が歯科治療を受けるとき注意すべきポイント

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 高血圧の患者に対して抜歯などの外科治療を実施する際、小林歯科医院では血圧を測定できるモニターを患者に装着してもらいながら行っているという。

「歯科治療は精神的にも肉体的にも大きなストレスがかかるため、血中カテコールアミン濃度が上昇して心拍出量と末梢血管抵抗の増加を招き、急激に血圧が上がるケースがあります。治療中に上の血圧が200近くまで上昇する人もいるほどです。当院では、『最高血圧×心拍数』で計算するRPPという数値が1万4000以上になった場合は治療を中断し、正常範囲(7000~1万2000)に戻るまで待ってから再開するケースもあります」

 高血圧の人は、歯科治療の際に使用する麻酔薬にも注意が必要だ。麻酔薬の中には血管収縮剤(アドレナリンなど)が含まれているものがあり、注入直後から一時的に血圧が上昇する。

「通常であれば短時間で血圧は正常に戻りますが、高血圧の患者さんは注意が必要です。血圧上昇が禁忌である患者さんの場合、血管収縮剤が含まれていない麻酔薬を選択しますが、そうしたタイプは作用時間が短く麻酔効果もやや弱くなるため、慎重な処置が求められます。また、出血が止まらない可能性がある患者さんには、止血効果を目的に血管収縮剤が含まれている麻酔薬を局所的に使うケースもあります。患者さんの状況によって麻酔薬を使い分けなければならないので、高血圧の既往歴や血圧の数値、飲んでいる薬の情報は、必ず歯科医に伝えてください」

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