著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

最期が近づいているなら…治療によるつらさからは解放してあげたい

公開日: 更新日:

「小康状態が続いてましたが、ここ1~2カ月で状態が悪くなってきています。お薬の調製をしても、週単位で悪くなってきています。お食事の量も減ってきました。残された時間がかなり短くなってきている印象です。長くても月単位、数日以内に急変のリスクもあります」

 ひとつの指標として、バイタルサインについて触れました。

「本日は血圧140台でしたが、脈が速くなってきています。脱水になっているので心臓がその分頑張っています。また、お小水の量が減ってくるのも、命のともしびが消える時が近づいている目安。お体にお水が先週よりもたまってきているのかなと。今の状態で水が飲めないから、点滴を希望する方もいます。でもお水が通常に代謝できないことも考えられます。すると痰(たん)などが増えて、ご本人につらい症状を与えてしまうこともあります」

 少量の点滴をすることも可能であることを説明し、今後のご家族の希望を伺いました。

「もう苦しいのも痛いのもいいよね。やっぱり自然の方がいいかなって。ただ、痰が一番ね、可哀想で。どうにかならないかなと」(妻)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇