医師が考案「医学的に正しいウオーキング」を実践する3つのポイント
オーストラリアのベイカー心臓・糖尿病研究所が行った研究では、こまめな歩行が血圧の低下にも効果が高いと明らかにされた。
「ぽっちゃり体形の中高年の男女70人を①『朝から8時間座り続ける』②『朝食時(1時間)は座り続け、その後30分間ウオーキングしたのち6.5時間座る』③『②のグループと同様の条件に加え30分おきに3分のウオーキングを行う』の3つのグループに分けて血圧の推移を比較したところ、①のグループを標準として、収縮期血圧は②のグループが3.4㎜Hg、③のグループで5.1㎜Hg低いと報告されました。仕事中であればちょっとコピーを取りに行く、エレベーターではなくなるべく階段を使うなど、少しの時間動くだけで十分な血圧低下が望めるのです」
③セカセカ早く歩かない
注意したいのが高齢かつ高血圧の人の「早歩き」だ。オレゴン州立大学が65歳以上の男女2340人の歩行速度の計測を7年間にわたって追跡し、データを分析。高血圧の人が早歩きをすると、高血圧でない人と比較して死亡リスクが1.4倍高かったという。一方、高血圧でも歩行速度が遅い(0.8メートル/秒)人は死亡リスクの上昇は見られなかった。