結石に使われる「体外衝撃波治療」は整形外科領域にも有効
「体外衝撃波治療」というと、この治療について聞いたことがある人では、「尿管結石や腎結石で結石を砕く治療法だな」と思うでしょう。
確かに、結石への治療としてよく知られています。しかし最近では、整形外科領域にも応用されるようになっています。
体外衝撃波治療はその名の通り、衝撃波を体外から患部にあてる治療法。痛みを感じ取る神経を変性させたり、新生血管の再生を促したりして、痛みを取ります。
整形外科領域では、足底腱膜炎、テニス肘、ゴルフ肘、肩石灰沈着性腱板炎、アキレス腱付着部炎などにも体外衝撃波治療が使われます。組織再生や骨癒合も促進させるので、骨折の治療にも有効です。
ただし、念頭に置いておくべきことがあります。この体外衝撃波治療で保険適用となっているのは、足底腱膜炎のみ。それ以外は自費診療になります。
体外衝撃波治療を行う施設は、日本全国で増えています。体外衝撃波治療の機器には2つのタイプがあり、大半はそのどちらかの機器を使っています。機器の種類は、収束型と拡散型。どちらがいいかというのは議論が分かれますが、よく言われるのは、骨を対象とするなら収束型、筋腱付着部の病変に対してなら拡散型が向いているということ。
体外衝撃波治療を考えているなら、費用はいくらかかるのか、収束型と拡散型のどちらが自分の病変に向いていて、治療を受ける予定の病院ではどちらの機器を設置しているのか? 納得いくまで聞いて、治療を受けるかどうかを決めるべきです。