正月に食中毒を起こさない! 「日本食中毒防止協会」専務理事が指摘する対策3原則
「お節料理は砂糖や塩をしっかり使っているし、火を通したものばかりだから大丈夫」などと考えていないか?
「砂糖、塩を使っていようと、加熱していようと、細菌は生育に最適な条件が揃うと爆発的に増殖します。食中毒とは無縁ではありません」
こう指摘するのは、「日本食中毒防止協会」専務理事の中島考治さん。
食中毒対策の3原則は「つけない」「増やさない」「やっつける」だ。
【①つけない】
「手洗いを徹底する。『当たり前のことを言われている』と思われるかもしれませんが、十分にできていないケースが散見されます」(中島さん=以下同)
指先だけをチャチャチャッと洗っていないだろうか?
「その洗い方では、例えばウェルシュ菌(善玉菌の一種)は落ちません。健康な人や動物の腸内などに生息している細菌で、熱に強く、100度で1時間加熱しても生き残る。家庭料理ではカレーやシチューなどの煮込み料理の中に潜んでいて、50度前後に冷めると増殖し始めます。ウェルシュ菌はトイレで大便をした後、手についたりするのですが、実は指先より手のひらにたくさんついている。指先だけ洗って調理すれば、食品にウェルシュ菌が付着してしまいます」