著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

腰痛は「6週間」で見極める! 一時的なのか慢性化するのか…

公開日: 更新日:

 腰の痛みは誰でも経験するものです。代表的なものは一般に「ぎっくり腰」と呼ばれ、重い物を中腰で持つなど、ちょっとしたきっかけから激しい痛みが起こり、数日は立つことも出来なくなります。これだけ一般的な症状である腰痛ですが、じつはその原因の多くは不明です。

 原因不明の腰痛は、痛み止めや湿布、場合によっては温熱療養やリハビリ、針治療や整体などで様子をみるしかありません。その症状は通常は6週間以内には改善することが多く、これを「急性腰痛」と呼んでいます。

 しかし、一度改善しても、6割を超える患者さんでは腰痛は再発すると報告されています。そして、中にはそのまま痛みが続く「慢性疼痛」と呼ばれる状態になるケースもあるのです。

 それでは、その腰痛が一時的なものかどうかの見極めはどうすれば良いのでしょうか? 今年のカナダ医師会の医学誌に、これまでの臨床データをまとめて解析した論文が掲載されています。それによると、原因不明の腰痛が始まってから6週間以内に大きく改善する時には、慢性の痛みにはならない可能性が高いのですが、6週間で痛みが変わらない時には、続く痛みになる可能性が高いと分析されています。

 腰の痛みが6週間で改善しない時には、その時点で医師と対応を検討する必要がありそうです。もちろん、それが原因不明の腰痛かどうかは自己判断はせずに、医療機関での診断を受けてください。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八角理事長が明かした3大関のそれぞれの課題とは? 豊昇龍3敗目で今場所の綱とりほぼ絶望的

  2. 2

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係

  3. 3

    元DeNAバウアーやらかし炎上した不謹慎投稿の中身…たびたびの“舌禍”で日米ともにソッポ?

  4. 4

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    フジテレビ顧問弁護士・菊間千乃氏に何が?「羽鳥慎一モーニングショー」急きょ出演取りやめの波紋

  2. 7

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 8

    菊間千乃は元女子アナ勝ち組No.1! フジテレビ退社→弁護士→4社で社外取締役の波瀾万丈

  4. 9

    中居正広「引退」で再注目…フジテレビ発アイドルグループ元メンバーが告発した大物芸能人から《性被害》の投稿の真偽

  5. 10

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も