糖尿病の人はカルシウムのサプリメントは危険?食事から摂取したい
サプリメントを健康のために使用している方は多いと思います。サプリメントは薬とは違って、食べ物などにもある「栄養素を補充する」という意味合いですから、その効果は薬ほどではなくても、それで体に悪影響があるようなことはない、そう考えるのが普通です。
ところが……非常に一般的なサプリメントの1つであるカルシウムで、心筋梗塞や脳卒中など、動脈硬化関連の病気のリスクが上がるのではないか、という研究結果が最近複数発表され、専門家の間で注目されています。
今年の糖尿病の専門誌に発表された論文によると、43万人以上の医療データを解析した結果として、糖尿病の患者さんがカルシウムのサプリメントを使用すると、心臓病などで死亡するリスクが67%も増加していたのです。その一方で糖尿病の患者さん以外での解析では、そうしたリスクの増加は認められませんでした。その原因は不明ですが、糖尿病の患者さんはもともと動脈硬化関連の病気が多く、カルシウムの悪影響が出やすいのではないかと推測されています。
食事からのカルシウムの摂取では、こうしたリスクの増加は勿論ありません。サプリメントがすべ危険というわけではありませんが、カルシウムは食事から十分に摂り、サプリメントは必要最小限の使用に留めるのが良いようです。特に糖尿病の患者さんはお気をつけください。