花粉症専門医に聞く(1)薬をギリギリまで我慢するのはOKですか?
花粉症の人は身をもって感じているように、今年は暖冬でスギ花粉の飛散開始が例年より早い。
くしゃみ、鼻水、鼻詰まりといった花粉症の症状が出始めている人は、躊躇なく花粉症の薬を飲むべきです。最もいいのは、花粉症の治療にたけている耳鼻咽喉科を受診し、自分の症状に合った薬を処方してもらうこと。ただ、今の時期の耳鼻咽喉科はとりわけ混んでいる。忙しくて病院へ行く時間がない人は、取り急ぎ市販薬を利用するのも手です。
薬による花粉症対策は、いかに早く始めるかが肝心。花粉症は、最初から重い症状が出ることはありません。序盤はくしゃみが1日1~2回、はなをかむのが4~5回程度。
徐々にくしゃみの回数が増え、中盤でははなをかんでもかんでも鼻水が流れるようになり、鼻詰まりがひどくなる。そして終盤に近づくとまた軽くなってきます。症状の程度の強さと発症からの期間をグラフで示すと、ちょうど山のような曲線になります。
この山をできるだけ平地に近づければ、中盤の症状も軽く済みます。そのためには、序盤で薬を飲み始める。人によっては今年はもう遅いかもしれませんが、ベストは、序盤より前、あるいは、くしゃみはまだだが、鼻がムズムズし始めたかな、と感じたあたりで飲む。早い段階から飲み始めれば、薬の効き目が高いですし、種類も少なくて済みます。かかる費用も安くなります。