「アレルギー」は心臓血管疾患の発症に大きく関わっている
心臓を守るためにも、自分がどんなものに対してアレルギーがあるのかを日頃から意識しておくことは大切です。先に触れた食物アレルギーをはじめ、花粉症、アトピー性皮膚炎、小児喘息、金属アレルギーなどの疾患がある人はもちろん、たとえば、季節の変わり目に久しぶりにエアコンをつけるとくしゃみが止まらなくなるとか、いくつかの果物を食べると口のまわりがかゆくなる、といった“そこまで深刻ではない”と考えてしまうようなアレルギー反応がひとつでもあれば、アレルギー体質だといえます。
該当する人は、ほかにもアレルギー反応を引き起こす物質がある可能性が高く、日常生活の中で遭遇する外的要素に対し、ある日突然、ドカンと強いアレルギー反応が現れる“火種”を抱えているといえます。それも、意外に身近なものが引き金になる可能性もあると、頭の片隅に置いておきましょう。
ここ数年の新型コロナワクチン接種に関連して取りざたされたアナフィラキシーもアレルギーのひとつです。発症から極めて短時間で全身症状が現れ、ショック状態に陥って血圧の低下や意識障害などを引き起こし、命に関わるケースもあるので、気を付けるべきなのは言うまでもありませんが、症状が現れるまでに1~2日ほど時間がかかる遅延型のような形で生じるアレルギーにも注意が必要です。