佐藤二朗も公表 「強迫性障害」は生活に支障が出たら受診したい
症状は主に①つり革やドアノブを不潔と感じ、過剰に手洗いを行う「不潔恐怖・洗手強迫」、②扉の施錠や電気の消し忘れを過剰に確認する「確認行為」、③他人に危害を与えたのではないかと過度に不安になる「加害恐怖」、④入浴や着替えなど決まった順序で行わないと気が済まない「強迫儀式」、⑤リモコンなどの配置に異常にこだわる「物事へのこだわり」があり、いくつも併発している人も少なくない。
「強迫性障害は、脳内伝達物質のセロトニン不足が関わっているといわれていますが、はっきりした原因は解明されていません。真面目できちょうめん、神経質で繊細な性格の人に見られやすく、受験や就職といった環境の変化やストレス、女性であれば妊娠、出産を機に発症しやすい。とりわけうつ病やパニック障害といった他の精神疾患と併発しやすい特徴があり、ある調査では強迫性障害と診断された人の3分の1はうつ病を患っていたと報告されています」
■治療すれば寛解できる
20代女性は、5年ほど前から自分が考える順序で物事を進めないと不安になり、気が済まない症状に悩まされていた。2年前からは入浴時に体を洗う順番を間違えると最初からやり直すようになり、1回の入浴時間は6時間に及んでいた。そのために働けなくなり、心配した親に促されクリニックを受診。約1年間の治療を受け、入浴時間は1時間に減少した。