苦しむわが子を理解し、寄り添うにはどうすべきか?
身内はもちろん、学校や医療福祉関係者、支援事業者の方々、そして社会で出会っていく多くの人との出会いと支えが重要なことは言うまでもありません。しかし、一見、学校でのいじめや社会経験上での挫折などに傷つき、そこを契機として始まった不登校やひきこもりであっても、その挫折から立ち直れないレジリエンス(復元力)の乏しさには、感情不全が大きく、その感情不全を乗り越えることこそが不可欠であり、そこには重要な他者である親の支援は大変有用です。できればここで書かれているような傾聴・共感をお子さんに合う形でなされたならば、これ以上ない大きな力を発揮することを知っていただきたいのです。
■不登校やひきこもりは病院で解決するのか?
親御さんの中には、不登校やひきこもりはなんらかの精神疾患だから病院で診てもらえばいい、と言い放つ方もおられます。もちろん、不登校やひきこもりの中には精神疾患を患っている場合も少なくありません。しかし、じゃあ通院治療で解決するのでしょうか? 仮に100万人超とも試算されるひきこもりの大多数を精神科で強制的に治療をすれば解決するかと言えば、多分、「否」でしょう。