著者のコラム一覧
最上悠精神科医、医学博士

うつ、不安、依存症などに多くの臨床経験を持つ。英国NHS家族療法の日本初の公認指導者資格取得者で、PTSDから高血圧にまで実証される「感情日記」提唱者として知られる。著書に「8050親の『傾聴』が子供を救う」(マキノ出版)「日記を書くと血圧が下がる 体と心が健康になる『感情日記』のつけ方」(CCCメディアハウス)などがある。

親が身につけるべき「正しい話の聞き方・伝え方」10原則~②③

公開日: 更新日:

②まずは、「へー」「はー」「ふーん」だけでいい

 すでに現状が、お子さんが心を閉ざすまでに至っている親子関係であれば、残念ながら親御さんがいくら思いつきで頭をひねって考えたところで、どうせ見当違いなことを話すだけなのが関の山です。とんちんかんな相槌や声掛けは一言発するだけで、そもそも「親が自分の心のうちを聴く気がない」と信じ込んでいるお子さんは、「やっぱりね」と話す気を失うだけですので、最初のうちはお子さんが何を言っても、「へー」「はー」「ふーん」とうなずくだけで十分とさえ言えます。

 自分の子が何を考えているかをわかっていない親御さんが、親の真意を先手必勝でわからせるという思い上がった態度は捨て、まずはお子さんが何を考えて何を感じているのか、理解することを徹底しましょう。相手のニーズを理解せずに一方的にこちらの意向を理解させるなどというのは、親子関係だけでなく人間関係の基本としても大変問題のある態度と認識しましょう。

③沈黙に負けない

 沈黙が続くと、不安や気まずさからつい余計な助言や質問で墓穴を掘る人がいます。普段会話のない親子なら、たとえ沈黙があったとしても当たり前です。沈黙が続いたとしても、子どもが自室に戻らないだけでも前進と思うことです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  2. 2

    「相棒」芹沢刑事役の山中崇史さんが振り返る俳優人生…地下鉄サリン事件「忘れられない」

  3. 3

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    西武・鳥越裕介ヘッドコーチ「厳しく指導?僕は基本、怒らないんですよ。ただ…」

  1. 6

    巨人・田中将大の早期二軍落ちに現実味…DeNA二軍の「マー君攻略法」にさえなす術なし

  2. 7

    ニデック永守重信会長の堪忍袋の緒が切れる? 「売上高4兆円」達成に不可欠な牧野フライスの買収が難航中

  3. 8

    兵庫県・斎藤知事パラハラ認定にも無敵の“居座り” 「公務多忙」理由に第三者委報告書にコメントしない厚顔

  4. 9

    佐々木朗希「通訳なし」で気になる英語力…《山本由伸より話せる説》浮上のまさか

  5. 10

    復権狙う自民旧安倍派にトドメ!「10万円商品券」配布問題でチルドレンが石破首相に“助け船”の爆弾証言