親が身につけるべき「正しい話の聞き方・伝え方」10原則~④⑤⑥
⑤会話ができないならLINEだけでもいい
面と向かって話すのが苦手なら、LINEでコンタクトを続けるのも良い手です。会話するとケンカになる親子もLINEならコミュニケーションできるケースも少なくありません。親子なのに味気ない、不自然だと思われる気持ちはわかりますが、それまでが自然なコミュニケーションだと思っていたのは親の側だけで、お子さんにしてみれば一方的で不自然な親の言い分を押し付けられて苦しんでいたと理解したいものです。
LINEでの親御さんの対応が適切であれば、いずれリアルのやりとりも無理なく進むことでしょう。逆にLINEなどは記録が残るので、何かメッセージを送った直後からまったく返事が途絶えたとか、非常に怒りくるったような返事が届いた……などという場合には、自分のやりとりを冷静に事後分析する貴重な材料にもなるでしょう。
私の経験では、未成年の女性でしたが、親とのLINEのやりとりで「どうしてこんな無神経なスタンプを送ってくるのか信じられない」と泣き出した方がいましたが、親はまったく何の気なく軽い気持ちで送っただけと判明し、そこで互いの繊細さのあまりの感度の違いが「見える化」された形となり、初めて親御さんが「娘が本当はどういう子なのか理解が深まった」と驚かれていたこともありました。