著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

塩分の摂取タイミングと熱中症の関連性…夏場の補給は実は逆効果?

公開日: 更新日:

 屋外で働く方にとって、熱中症は深刻な労働災害のひとつです。熱中症の予防には、健康管理だけでなく、業務環境の改善が不可欠でしょう。また、高温環境では大量の汗とともに塩分(主にナトリウム)も失われるため、水分以外に塩分の補給も重要です。

 一方で、塩分の適切な摂取タイミングについては、信頼性の高いデータが限られていました。そのような中、熱中症の予防に対する塩分摂取の関連性を検討した研究論文が、「プロスワン」という科学誌に2024年1月2日付で掲載されました。

 この研究では、福島県の消防署に勤務する健康な消防士28人(平均31歳)が対象となりました。研究参加者に対して、夏季(21年7月1日~8月31日)に行われた屋外訓練の前後でアンケート調査が実施されています。

 訓練前のアンケートでは睡眠や飲酒の状況、訓練後のアンケートでは水分の摂取量、塩分の摂取タイミング(訓練前、訓練中、訓練後、摂取なし)、熱中症の症状などが調査され、熱中症の発症リスクを高める要因が統計的に解析されました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」