レンコンパウダー「HASKO」 粒子を細かくして抗酸化作用を保持
全国一のレンコン生産量を誇る茨城で、廃棄される規格外品のレンコンを原料にしたレンコンパウダーHASKOの商品化に成功した「HAS-LAB(ハスラボ)」の代表である大野恭章さんに、なぜレンコンなのか、そして開発に至った経緯とその思いを聞いた。
「もともと私はレンコン農家の三男なんですが、HASKOの開発は廃棄されるレンコンをなんとかしたいという思いからでした。廃棄される理由は、味や栄養とかは変わらないのに、主にキズだったり形の悪さや大きさといった見た目の規格外品となってスーパーに卸せないという理由で廃棄されています」
年間472万トンあるとされる日本の食品ロス。そのうち事業系は236万トンで、主にこの規格外品や返品や売れ残りといった要因とされている。
「子どものころから収穫した規格外レンコンを廃棄することは当たり前だと思っていたんですが、ここにきて世の中がSDGsだったり、さまざまな考え方や思想があることを知るうちに、自分たちがせっかく手塩にかけて育てたレンコンを廃棄していたことが、もったいないことなんだと気づくようになって。規格外レンコンを活用できないかという思いを強く持つようになっていったんです」