きちんと薬を飲んでも血圧が下がらない…どうすればいい?

公開日: 更新日:

 このような場合、カルシウム拮抗薬の使用が効果的で、ARBと組み合わせることにより収縮期血圧を20~40㎜Hg程度下げられるケースもあるという。医療現場では、降圧作用が強いカルシウム拮抗薬が最初から使われる場合も多い。

「日本人は血管反応性が強いため、血管を拡張させる作用があるカルシウム拮抗薬が効きやすいといえます。軽症から中等度の高血圧症であれば、カルシウム拮抗薬単独かARBとの併用で、血圧の低下と安定化が可能になることが多い。ただ、カルシウム拮抗薬を高用量で使用すると、浮腫、頭痛、頻脈などの副作用が出る場合があるので注意が必要です」

 ARBとカルシウム拮抗薬の組み合わせでも血圧が十分に下がらない場合は、β遮断薬やα遮断薬をプラスする選択がある。交感神経の働きを抑えることで心拍数を減らしたり、末梢血管を広げるなどして血圧を下げる効果がある。

「ARBとカルシウム拮抗薬に加え、利尿薬を併用する手もあります。塩分感受性の高い人では血圧がかなり下がるケースも見られ、利尿薬の使用によって、ARBかカルシウム拮抗薬のどちらかひとつに戻せる場合もあります。かつては利尿薬が第1選択薬として広く使われていましたが、頻尿や腎機能を悪くするリスクがあり、今は比較的若い患者さん以外ではあまり使われていません。ただ、減塩が不十分な場合など、注意して使えば効果的です」

 まずは自分が飲んでいる降圧薬のタイプをきちんと把握して、血圧がきちんと下がらないようなら、担当医に薬の変更を相談したい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末