ブームが続く「サウナ」で死にたくない…心臓死の報告も
ブームが続くサウナでの事故が増えている。やけどやケガだけでなく、心臓血管病や循環器障害を起こして死亡したケースもある。サウナで命を落とさないために心がけるポイントを、東邦大学名誉教授で循環器専門医の東丸貴信氏に聞いた。
消費者庁は、70代男性が保養施設のサウナで急性循環器不全を起こして亡くなったケースがあったほか、心筋梗塞の既往がある50代男性がスポーツクラブのサウナを利用中に心臓発作を起こして3日間入院し、医師からサウナは利用しないよう言われたという事例も紹介している。
「本来、サウナには数々の健康効果が認められています。体を温めることで全身の血管を広げて血流を良くし、血管を広げる内皮機能を改善して血栓の予防や血管の弾性を保持する作用もあると報告されています。サウナ発祥の地といえるフィンランドの研究では、サウナ入浴の回数が増えるほど心臓突然死、狭心症、急性心筋梗塞などの心血管イベントが減ったという結果が出ています。日本でも、サウナを利用した和温療法が重症心不全の治療法として保険適用になっています」