血液型に関係する病気(2)O型はコレラやペストなどの感染症になりやすい
ただし、病原体側の接着分子とヒト側の血液型糖鎖の相性によって、結合の強さが変わってきます。そのため血液型に応じて感染症のかかりやすさに違いが生じてくるのです。
例をあげると、天然痘はA型に感染しやすく、O型は感染しにくいことが分かっています。しかしコレラ菌はO型が好きで、B型は好みではありません。またペスト菌はO型が好きですが、A型はあまり好きではないようです。結核やムンプス(おたふく風邪)もO型がかかりやすいといわれています。
ウイルスでは、ノロウイルスやロタウイルス(どちらも胃腸炎を引き起こす)はO型が多く、B型はかかりにくいといわれています。A型を好むノロウイルスの株もいるようです。
ピロリ菌もO型が好きで、そのためO型の人は胃潰瘍や十二指腸潰瘍が多いこともよく知られています。=つづく