不妊外来から見える治療の現状(2)新生児の9人に1人 日本は体外受精大国

公開日: 更新日:

 22年4月から体外受精が保険適用になったことで、今後も実施数は増えると予想されます。ただし、体外受精の保険適用は年齢制限があります。女性が40歳未満なら6回治療が受けられますが、40歳~43歳未満では3回、43歳以上になると保険での治療はできません。今後、保険適用ぎりぎりの39歳で始める人が増えるかもしれません。

 ちなみに米国の場合は、35歳未満が最も多く、約6割が37歳以下(CDCデータ1995~2019年)。体外受精に踏み切る年齢は日本よりかなり若くなっています。

「体外受精も高齢になるにつれ生産率(子が生きて生まれる率)が低下し、43歳では5%です。なかには諦めきれず、44、45歳まで治療を続ける人もいます」(大石医師)

 最近では、妊娠しても流産を繰り返す人のために異常のない胚(受精卵が分割した状態)を選別する着床前スクリーニング検査が行われるようになりました。この技術で流産率が下がり、成功する例が増えているそうです。こういった技術の進歩で、確率が低くとも治療を続けたいという人が増えるかもしれません。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    大河ドラマ「べらぼう」の制作現場に密着したNHK「100カメ」の舞台裏

  1. 6

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  4. 9

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  5. 10

    トランプ関税への無策に「本気の姿勢を見せろ!」高市早苗氏が石破政権に“啖呵”を切った裏事情